「机に座り、起動時間が3分程かかる窓のアイコンを眺めつつ、ただ待つ。モデムのスイッチを入れて、PPP接続アシスタントを立ち上げ、青いeのアイコンをクリックする。さぁ、インターネットを始めるぞ!」13年程前か。そんな時代が、随分と懐かしく感じる。
iPhoneの登場が、私達のオフラインでいる時間を無情にも奪う。Firmware 2.0.2でも、電波状況は(まだ)悪いけど、場所を選ばすにSafariが立ち上がり、Google Readerを読めるのはとても魅力的だ。オンラインでいる時間が増えるから、ライフストリーミング系のアプリケーションが盛り上がるわけだ。パーベイシブコンピューティング、インターネットは場所を選ばず利用できるようになりつつある。原丈人氏の言葉で言えば、PUC(パーベイシブユビキタスコミュニケーション)だろうか。GPS, WiFiをiPhone上で使っていて、電池の減りがいつも気になる。iPhoneは、バッテリーの交換が出来ないのに。
瀧内氏と飲んでいる時にも、よく盛り上がる話題の一つが、ワイヤレス給電だ。
WiFi同様に、電力が場所を選ばずに利用できる時代、町中に"パワースポット"が普及するのはいつ頃だろうか?といった内容の話をする。人体に影響を与えず、利用料に応じて課金される従量制。そんな電力スポットの登場が待ち遠しい。
インテル・デベロッパー・フォーラム(IDF)Fall 2008で、MITで研究されているWREL(Resonant Energy Link)のデモが公開された。
via 2050 年までに人間と機械はより一層近づくと講演
ノートブック PC を持って空港や部屋に入るだけで、バッテリーが消耗するどころか充電されるとしたら…。MIT の物理学者の理論をもとに、インテルではワイヤレス共振エネルギー・リンク(Wireless Resonant Energy Link:WREL)の研究を行っています。ラトナーは、電源プラグも電線も使わずに、60 ワットの電球を点灯してみせました。60 ワットは、標準的なノートブック PC の消費電力を上回る電力です。
WREL の素晴らしい点は、電力をワイヤレスで安全かつ効率的に供給できることです。この技術は強結合共振器を使用します。訓練された歌手が声でガラスを割ることができるのとよく似た原理です。これはガラスの固有振動数で音響エネルギーが吸収されることと同じ様に、受信側の共振器の固有振動数と共振することで、エネルギーは効率よく吸収されます。このテクノロジーをノートブック PC などに搭載すれば、送信側の共振器から数十センチの距離に近づけることでバッテリーを充電することが可能になります。
WRELは、MITの物理学者Marin Soljacic氏らの研究をベースにしている。関連記事は次の通り。
このプレスリリースには、ポイポイカプセルを思い起こさせるような一節がある。「物体もプログラム可能に:形を変えるコンピューター」と題して、次のように記載されている。
インテルではまた、何百万個もの「catom」と呼ばれる微小なマイクロロボットによって、自在に形状を変えることができる素材の研究を進めています。この素材をコンピューティング機器の筐体やディスプレイ、キーボードの製造に使うことにより、ユーザー固有の形状にすることができます。例えばノートブック PC ならば、ポケットに入れるときは小さくなり、携帯電話として使用するときは受話器の形になり、インターネットを閲覧したり映画を見るときは、大きく薄くなってキーボードも現れる、といったことが可能になります。
インテル面白いなぁ...