l'essentiel est invisible pour les yeux

Thursday, December 07, 2006

ジャムセッションの精神 - サービスを越える瞬間より

すばらしい。

今日届いたサービスを越える瞬間を読み終えた。本当に感動した。この一冊は「おもてなし=ホスピタリティとは何か」を心に刻む一冊として何度も繰り返し読むことになりそう。

ホテルのスタッフ一人一人には、常にその場でできる最高のアドリブの判断が求められる。それがリッツカールトンで「ストーリー・オブ・エクセレンス」として語り継がれる「心のためのチキンスープ」(心温まる話)となっている。スタッフが奏でるジャムセッションを支えるために、エンパワーメントやクルドがあり、それを支える人材採用・感性の共有といった内容にいたるまで盛りだくさんの内容となっている。

発想する会社やイノベーションの達人から垣間見えるIDEOの企業哲学にも感動したが、根にあるのはリッツカールトンの企業哲学でも同じであるように思えた。つまり「サービスを越える瞬間」に書かれている内容は、ホテル業界に限った話などではなく全ての企業や組織でもっと真剣に考えることで変わる部分な気がする。

IDEOではチャレンジを重要視する。リッツカールトンでも2000千ドル/日与えられるエンパワーメントをどのように使おうか常にアイデアをめぐらす。日常から考えて行動する場を提供し、フィードバックを得ることで次の成長につなげる機会をたくさん与えられるといったところはどちらにも共通している。

根にあるのは、「ゲストに感動を与えたい」・「使ってもらう人にすばらしい経験を届けたい」といったインスピレーションでありそれを全社員が共有しその感性を心から共有して仕事をすることでPRIDE&JOY(誇りと喜び)を感じている。みんなそれが楽しくてたまらない。全員が「感性を心から共有していること」には驚いた。自分が知らない世界から学べることは多い。

本中の一章にこんな言葉があった。


"目指す"年収の5%を自分に投資するぐらいでなくてはだめだ。

本業に時間もお金を投資するのは普通だが、センスやアイデアを磨くための自己投資としてもこの5%を(全く違ったことに)割くように心に留めておきたい。