3月でUIEJに参加して一年になる。
この一年の自分の中の核となる思考や知識の成長はかなり大きかった。
一年前Life is beautifulでGoogle Baseを通じてUIEJの立ち上げメンバー募集をしている時、ほんと無意識のうちに、何も考えず申し込みをしようとGoogle Baseの採用ページ開け、しかしエラーで見ることができずに、mixiでUIEJコミュニティを探しコミュニティの管理者であるその時に始めて存じ上げた中島聡氏にmixiでメールを送り「UIEJに参加したい!」と湧き上がった強烈なパッションが連絡をとらせた。
強烈なパッションがレールから外れさせた瞬間だった。(私の場合は約束された決まったレールから外れると言うよりは、横に新しい(行き先がどこかわからない)レールがある事を発見しスイッチを切り替えた気分だった。)
さて、そのUIEJが求人広告を出している。
UIE Japan は 、常に優秀な人材 (Super Star) を募集しています。
一年前この求人広告を見ていたらUIEJに来ようと思っただろうか?
おそらくスルーしていただろう。この文面から(今の私は)何も感じない。
採用情報の詳細ページは次の通りである。
採用情報
「なんだ?これは?」という感じである。
- 求める技術スペックの表記のあいまいさ
- おもてなし哲学・クリエイティビティに関して一切の表記なし
会社のビジョンからUIEJの求人に関してまでLife is beautifulの記事に頼っている。
UIEJの最初のオープンセレモニーで中島さんがおっしゃった「UIEJのカルチャーを作るのはあなた達です。私を困らせるぐらい暴れてください」という言葉に対して、申し訳ないとあやまるしかない。
UIEJのカルチャーを作るのはUIEのCEOではなくUIEJで働く自分達である。
そう思っているメンバーが多数にも関わらず企業にとって最も大切な人材募集の核が、中島氏のブログ記事である。しかし、UIEJは非常にエッジのきいた面白い人達の集まりである。にもかかわらずこのような求人広告を出してしまった原因は、おもてなしを追求するUIEJのマインドを体系化できていないところにあると思う。体系化が進まないまま人数が増え、各自の頭の中にあったクリエイティビティが埋もれて、イノベーションを生み出せなくなる事ほど危険なことは無い。
ドラッガー氏が指摘しているように知識労働者は企業の資本財である。
知識労働者に強烈なパッションを感じさせ惹きつけることができなければ企業は死ぬ。
私の場合、
4年前、ドリコムの学生パワー溢れる社風に強烈に惹かれた。
2年前、Googleの求人広告を見た際に、求める能力の高さに強烈に惹かれた。
1年前、中島さんの人間性に強烈に惹かれた。
"スーパーエンジニア"なんて抽象的で曖昧な言葉ではなく、
「私たちが考えるクリエイティビティは"こう"で世の中にはこういう問題があると考えています。あなたが持つ最大限のクリエイティビティを発揮して問題を解決したいと考えています」
と言うべきではないだろうか?
または、具体的なスペックを要求するべきである。
企業に個人が雇われるという感覚ではなく、刺激的な頭脳が集まるチームに参加する。
Life is beautifulの記事抜きで、この求人広告を見た場合、ソフトウェアの下請け会社の募集か何かにしか思えない。
でも、本文中に書いたようにUIEJには本当に(最高の褒め言葉で)へんな人達が集まっている。
だからこそそんなエッジの効いた人達のマインドを体系化できていないことが悔しい。来年度は就職だが、全精力を注ぎUIEJのサービス・開発・おもてなし哲学の体系化を進めたい。