l'essentiel est invisible pour les yeux

Monday, January 01, 2007

アップルが売る所有者意識

A Happy New Year.

2007年になりました。
ジャズを聞ききながら本を読む事が最近お気に入りです。
中でも、Bill Evansの美しいピアノは本に集中できます。

iTVと合わせてiPhoneも発表?などとMacフリークを超えて憶測が飛び交っていますが、サンフランシスコで1月8日からMacworldが開催されます。CESも非常に楽しみです。
John Scurryの世界を動かす経営哲学(上)が昨日届き、さっき読み終えた。初版が発刊されたのは1988年なのでもう大昔の話だけど、アップルがパーソナルコンピューターの市場を創造し、「アップルを持っている!」という所有者意識を作り揚げ、Appleの失敗に至るまでの話がJohn Scurreyの立場から描かれています。今年読んだ最初のこの本で垣間見る、シリコンバレーのルネサンスは非常に強烈だった。

自分が生まれる5年も前にアメリカではこんなジョブスの言うInsanely Greatなことが起こっていたのに、自分がテクノロジーに興味を持ったのはつい6年ほどと思うと時間が非常に惜しいが、これからの10年もまたルネサンスとなるだろう。テクノロジーがよりユーザにつながれこれまでになかった全く新しいユーザエクスペリエンスが創造されることになる。そんなパソコン1つで楽しいことが始めれる年に生まれたことに感謝したい。

さて、John Scurryはマーケティングのプロである。
第二の波と表現されるトップダウン型経営のペプシから全くカルチャーの異なる積極参加型経営のアップルに移りジョブスと共に製品群を売り出していくわけである。コカコーラに圧倒的に話されていたペプシが視点を変えポジショニングを変えるチャレンジキャンペーンでコカコーラからシェアを奪い取り、アップルがNo.1の巨人IBMに挑むために、徹底した比較広告でMachintoshはIBMと戦う製品だ!というレベルまで顧客の認識を引き上げた。

この本が面白いのは、ペプシで築き上げたマーケティングの達人John Sculleyがペプシとは全く性格の異なる第三の波と表現される企業と市場で活躍するする模様が描かれているところである。これを読むと第三の波に相当する企業が今の日本でもどれだけあるのだろうか?と考えてしまう。今年一年でこれまでなかった「アメリカに対する憧れ」が芽生えた。アメリカに渡ろうと心が決まりつつある。

Macとの最初の出会いは、Kid PixとIllustratorで絵を描いたことだった。
コンピュータで絵を描ける事に"Insanely Great"を感じたのを思い出した。そして、Hyper Card上では絵を描いてイベントドリブンなプログラムで動かすことが子供のとき何より楽しかった。

PS.
カナダに一年留学していた友達がすっかり考え方が変わって面白い人間になっていたのだけど、その友達にrakutoの言ってることがわかった的なことを言われた。だけど、ずっと日本に篭っていた私は一体・・・。